Blog

2008.08.06

育児書スタイルのマネジメント本を上梓

僕にはやりたいことが3つある。
「本を読むこと」
「本を書くこと」
「学習する組織を創ること」

人材開発、能力開発は殆どの組織で巧くいっていないと思い、メンタリングをサービス化して支援ソフトをASPで提供するというビジネスモデルで起業したが、残念ながら、その創った会社自体が「学習しない組織」になってしまった。ギャラップ社のストレングス・ファインダーで自己分析をした結果が「学習欲」を能力の筆頭とする僕には自分達の創った会社がだんだんと苦痛になってくる。


3つのウチで最もビジネスになりにくいのは「本を読むこと」だろう。
しかし、世の中には「本を読むこと」を仕事としてコミットしてくれる不思議な会社があって、職業読書家となる。コナン・ドイルの「赤毛連盟」を御存知の方は、僕の家の地下に銀行金庫への地下道が掘られるシーンを想像されるかもしれない。何れにしても、やりたいことの1つめが達成される。


そして「本を書くこと」
これは昨年の夏、学習する組織の研究会で御一緒している近藤直樹さんから「育児に関する本を一緒に執筆しませんか?」という打診に端を発する。マーゴ・マリー女史の「4つのメンタリングスキルを誰もが発揮する。それは育児である」に共感していた僕は二つ返事で了解し、早速構成を考える。

育児は「信じて」「認めて」「待つ」ことが肝心で、特に最後の「待つ」は非常に難しい。これは企業の人材マネジメントでも全く同じ事が言えると思う。待ってる振りをすることが上達したマネージャーはたくさん見てきたが、本書で紹介している幼稚園の事例を是非一読願いたい。この若い女性教諭の取り組みに取材に訪れた私達著者と弊社取締役の田中は涙し、恥じ入り、待つことの価値に確信を持つに至る。

効率至上主義は、問題解決型の生活を生み出し、ついには育児までもソリューションするようになる。恐ろしいことに、効率的に育児をするには、という命題が今日も何処かで掲げられているのだ。あなた自身は効率的な愛情を親から受けて、効率よく育ちたいと思ったことがあるだろうか?効率よく育ってくれて良かったという感想を得たことがあるだろうか?


成長は決して問題解決ではないし、育児は楽しみであり、共に親が成長するというのが私達著者の視点である。育児を5年真剣にやったら、へっぽこ管理職研修を受けるよりよっぽどマネジメント力が向上すると断言できる。

そして本書は、今日から店頭に。

「怒らないママになる子育てのルール」
http://www.horei.com/book_978-4-86280-085-5.html

タイトルや表紙、帯などのキャッチは別として、この本はルールブックでもなければ、HowToでもない。ソリューション思考で戸惑う親が、前述の「信じて認めて待つ」を、読後に実践したくなるようなモノを目指して書いている。 そしてそれは、企業の人材育成や組織マネジメントに使えるのである。


出版社、取材先、アドバイザーの皆様、そしてエスキューブドの皆様、ありがとうございました。


※追記
平成21年2月23日付の日本教育新聞社に本書の批評が掲載されました。
http://www.kyoiku-press.co.jp/jepdata/web/index.htm

posted by idr at 16:57

Profile

和田晃一
株式会社エスキューブド
執行役員
1970生まれ
1994NTT入社。附帯事業部門を中心に勤務
2004教育研修会社grownaviを設立。企業研修の企画設計、講師などを務める
2006エスキューブドに参加。コミットしている担当業務は「読書」